リネンの取り扱い方
リネンの特徴
リネンは、天然繊維の中で、
最も丈夫で耐久性があります。
その他にも、吸水性・放湿性・速乾性も
優れています。
リネン=夏向きと思われがちですが、
リネンの繊維は、空気を溜めて
温度を適度にコントロールする構造なので、
オールシーズンお使いいただける素材なんです。
使い込むほどに馴染んでいき、
よりしっくりくる風合いに変化していくところが
リネンの魅力のひとつです。
糸の番手の表記について
リネンの糸番手は、数字が小さくなるにつれて糸が太く、大きくなるにつれて細くなっていきます。
当店で扱っている生地の番手は、
25番手【中厚地・やや厚地】、40番手【普通地】
60番手【やや薄地】のものが多数です。
また、番手が同じでも、
織り方が違うと厚みも変わり、
目の粗さ(詰まっていたり)によっても厚みが異なります。
透け感が気になる方は、
高密度で織られたリネンや綾織り、
ヘリンボーンリネンなどを選んでいただければと思います。
水通し、地直しについて
【水通し】とは、家でも洗濯できる状態にすること。
【地直し】とは、綺麗な仕上がりになるよう地の目を整えること。
目的がそれぞれ違います。
【水通し】
洗濯をするものを作るとき(洋服やシーツなど)は、裁断前に必ず水通しを行ってください。
リネンなどの天然素材は一般的に水通しをすると縮みます。
生地によって縮率は異なりますので、余裕をもってご注文くださいますようお願い致します。
(縮みを考慮しての余分カットはしておりません)
なお、バッグや雑貨類など洗濯をしないものに関しては水通しせずに裁断しても問題ありません。
【地直し】
布はロール状に巻かれていていくため、その過程で垂直に交わっていたはずの縦横の糸が歪むことが多々あります。
それを正しく戻すための方法が「地直し」です。
水通しをした後、スチームアイロンをかけながら、対角線に引っ張ったり、横に伸ばしながら、地の目がまっすぐになる様に整えると、布の歪みが取れていきます。
色落ちや洗濯方法について
リネンは天然繊維ですので、多少色落ちします。
特に濃い色(赤、ブラック、オレンジ、ネイビーなど)は色が出やすいので、単独での水通しをしていただき、お洗濯は始めの数回は単独で洗われることをお勧め致します。
洗濯方法は、アタリ*・縮み・色映りを防ぐためにも液温40℃を限度とした手洗い、1分程度の脱水後、直射日光の当たらない場所に干してください。
直射日光下またはタンブラー乾燥は変色・退色の原因となりますので、お避け下さい。
(*アタリとは、摩擦によってテカリや白化,色褪せたりすること)
洗濯方法
・中性洗剤(オシャレ着洗い)を使用する
・ぬるま湯(約40℃まで)で洗う
・ドライクリーニング可
・日陰干しで乾かす
・アイロンはお好みで(リネン100%やリネンコットンの生地なら高温でOK)
しわについて
リネンは、しなやかさが特徴で、シワになりやすいですが、シワが生み出す独特な表情はリネンの魅力のひとつです。そのシワも含めてリネンの良さとして捉えていただければ嬉しいです。気になる場合は、干す前に形を整えたり、霧吹きでアイロンがけすると目立ちにくくなります。
表と裏の見分け方
生地はお届けの際、オモテ面を表にして畳み、商品シールを張り付けております。
地直しの際は、仕付け糸で表裏を分かるように印をつけたりしていただくと分かりやすいです。
表裏の判別ができなくなった場合は、綺麗に見える面を表としてご利用ください。
前回注文した色と同じ色を買ったが、少し色目が違うような気がする…
生地加工・染色は、時期や生産生機の違いにより、質感や色の違いが生じる場合がございます。(ロット違いと言います)
追加購入を検討される場合は、あらかじめご了承ください。
また、リネンなど自然由来の繊維には、ネップ・節・カス等がございます。天然素材が故の特徴としてご理解ください。